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円安と報道 
R6.6.26更新
 日本のほとんどの新聞社とテレビ局は、「円安は悪い」と、円の通貨危機を煽っている。過去にも、マスコミは他国の通貨安の際に、1992年にはポンドの危機だとか、2000年〜2001年にはアルゼンチンの通貨危機だとか、大見出しで煽ってきた。今回も日本の大手新聞やテレビ局などマスコミは、円安だから日本円は通貨危機なのだと、日本の危機を煽っている。
 
 確かに、円安によって外貨表示のものを円換算すると、輸入品の価格が高くなる。しかし、日本のテレビ局・新聞社は、例えば、円安だけが海外の
農作物や畜産物が高騰している原因である、だから円安は悪いと言うかのような論調である。しかし、今現在の日本の食料品高騰の原因として最も大きな要因は、中国共産党が戦争準備のために世界中から農作物や畜産物を高値で買い漁っていることである。これは絶対に外せない視点である。つまり中国共産党の戦争準備のせいで、世界の畜産・穀物市場から商品が消え、価格が高騰しているのが事の本質であり、そのことが日本が輸入する海外の食料品が高騰している現象の本質である。そこに、円安による価格の上乗せがあるだけである。今回の円安報道でも、日本のマスコミは「中国共産党が戦争準備のために食糧買い占めをしていることによる世界的食料品価格の上昇」という事の本質を一切報道していない。これは、マスコミのスポンサーが、どこにいるかということを知る手がかりである。

 根本的なところで言うと、日本の経常収支は黒字である。日本国と日本人の所有する海外資産は巨大である。急激な円安になればドル建ての海外資産が、それこそ急激なドル高となり、そのおかげで海外資産の評価額が急激に膨らむ。今回の日本の円安で、第一次所得収支(海外に投資している株、債権から入ってくる配当・収入)は、ドル建での決算なので価値が膨らんでいる。更に、今回の日本の円安で、特に輸出企業の業績は上向いている。結果、日本の経常収支は黒字のままである。
 ところが、日本のマスコミは、そういう事実には触れず、大手某新聞社にいたっては、1992年にポンド危機に陥ったイギリスは移民規制を緩和したという、意味不明で関係ない文言を織り交ぜている。これも、マスコミのスポンサーが、どこにいるかということを知る手がかりである。

 ちなみに、ロイター(REUTERS :イギリスの世界最大級の通信社)は、2022年4月26日の記事で、日本の複数の新聞社を比較すると日本経済新聞は「悪い円安」の言葉をもっとも多く引用する新聞社であることを指摘している。

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